2018.11.29

ソーシャル・ワークシェアリング「辞書」のスゴさとは!? 目標は世界一の辞書保有企業〝株式会社マインド・アーキテクト〟

株式会社マインド・アーキテクト

こんにちは!「3rd Factory レポート」編集部です!

バンダイナムコアクセラレーター2018プログラムに参加する6チームを追う本シリーズ。
第4回目は、株式会社マインド・アーキテクトさんの取材に行って参りました!

これまでこのブログで取り上げてきた企業は「商品開発のためのアイデア集約サービス」「キャラクターからマッサージをしてもらえる装置」「マンガ投稿サービス」と、いずれも娯楽に親和性の高そうな事業内容。ところが今回紹介する株式会社マインド・アーキテクトの事業内容は〝辞書〟!?

娯楽の総合企業であるバンダイナムコとは縁遠いイメージが…。
はたしてどういう内容なんでしょう?

機械学習を巧みに操る新鋭企業!!
株式会社マインド・アーキテクト 松野泰治さん

代表取締役の松野泰治さんにお話をお伺いしました。

2018年2月に創業したばかりの株式会社マインド・アーキテクト。主に機械学習(AI)を用いたシステムの構築、及びソフトウェアの制作をしている会社です。現在はグローバル企業向けの諸外国に関するリスク情報提供システム「EarlyBird(アーリーバード)」、ユーザーがAIを育てるスマートフォン・アプリ「AIお寿司猫」などを提供しています。

「マインド・アーキテクト」「EarlyBird(アーリーバード)」「AIお寿司猫」

――事業内容は「機械学習を用いたシステムの構築及びソフトウェアの制作」とのことですが、具体的にはどういったことなのでしょうか?

松野:いわゆる“AI企業”というやつです。たとえば、いま開発している「EarlyBird」は、グローバル企業向けの諸外国に関する情報提供システムです。ウェブやソーシャルメディア上のビッグデータと機械学習にもとづいて構築されるアルゴリズムが、主に発展途上国の動向を多面的にとらえて、迅速で正確な情報提供とリスク判断を行ってくれます。

――??

松野:かんたんに言うと、①発展途上国で事業を展開する企業に対して、②いち早く現地の重要な情報をAIが自動的に提供してくれる、というサービスですね。そのようなサービスのシステムや、ソフトを作ったりしています。

おしゃれなシェアオフィスがマインド・アーキテクト社の本拠地!

――なるほど!つまりAIを使って、企業の事業展開を手助けしている、みたいなことですね!ですよね?ほかには、どのような事業がありますか?

松野:今実験的に行っている、ユーザーがAIを育てるスマートフォン・アプリ「AIお寿司猫」ですね。これはユーザーがAIを育てることができる画像認識アプリで、ユーザーからお寿司の画像を集めれば集めるほど、「対象の寿司ネタが何であるか」を判別する精度が向上していく仕組みになっています。 日・英で寿司ネタについて解説する辞書もあるので、英語での名称・説明を調べるのも便利です。

むずかしい「画像認識」にもチャレンジ
AIお寿司猫

――凄そうなのに、やってることがお寿司と猫っておもしろいですね(笑)。これって、ユーザーの力で成長していく“お寿司の辞書”ってことですか?

松野:そうですね。AIは人間のように画像を「画像」としては捉えられず、全て0・1の数字にして理解するので、実はマグロの寿司の画像を表示させて「マグロの寿司です」と判断させるのは本来非常にむずかしいんです。

――人間の目と脳って優秀なんですね…

松野:マグロの寿司とひとことで言っても、写真の撮り方ひとつで見え方も違いますからね。だからまず、たくさんの異なったマグロの寿司の画像をあげて、「これは全部マグロの寿司です」ということを分かるようにしなければいけません。今はたくさんのユーザーの力を借りて、AIがマグロの寿司の画像を見ただけで「これはマグロの寿司です」と言えるような辞書を目指して、データを集めている段階になります。

――なるほど!たくさんの人の手を借りてサンプルを集めることで、AIの能力も上がっていくんですね。

AIお寿司猫 画面
「画像認識」の世界はまだまだおもしろくなる!
取締役 大浦さん デザイナー大嶋さん 代表取締役 松野さん

――いや、しかしなぜ「AIお寿司猫」を作ろうと思ったんでしょうか?だいぶ突飛なイメージが…(笑)。

松野:私は一時期アメリカに留学していて、その時に現地のお寿司屋さんに行ったんですけど、外国人のお客さんが、自分が今食べている寿司がなんなのか、よく分かっていないことにとても驚いたんですね。

サーモンやツナくらいなら色も形もわかりやすいので、板前さんに説明されれば分かるようなんですが、白身魚やエンガワなんかは「よく分からないけど美味しい」って感じで食べていて……。それがすごくもったいなく感じたんです。

――日本人でも完璧に食べ比べている人ってそんなに多くないんじゃないですかね。白身魚は特に。

松野:だから、外国の方がその寿司を分からなくても、写真さえ撮ればAIが画像認識でその寿司がわかるようにしたいと思ったんです。

基本的な食材の情報から、その寿司ができた背景や歴史まで。細かく教えることが出来れば、もっとお寿司の良さが分かると思ったのがキッカケです。今はお寿司ですが、色々なもので出来るようになれば、可能性は無限大だと思っています。

エンターテイメント×辞書

――それは楽しみです!最後に、今後の展望を教えてください。

松野:目標は世界一の「辞書」を元に、AIでできることを最大化するテクノロジー企業になることです!あとは、機械学習って言うとすごくお堅くなりがちなんですが、そういう技術はあくまで「道具」だと思うので、実際にAIをどう使うかの方が大事だと思っています。

お堅い会社に見えますが「AIお寿司猫」のように、遊び心やクリエイティビティを大事にしていきたいですね!

取締役 大浦さん デザイナー大嶋さん 代表取締役 松野さん

バンダイナムコアクセラレータ2018に採用されたことで、現在はIP(コンテンツ)とAIの組み合わせを模索している、と語ってくれた松野さん。「AIお寿司猫」のような「画像を用いた辞書」になるのか、それとも「文字を用いた辞書」になるのか…。

AIとエンターテイメントの融合、とても期待が高まりますね!